CreativeStudio マニュアルで使用している用語の意味や設定方法を記載します。
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アニメーションカーブとは、アニメーションを制御するカーブのことです。
CreativeStudio のカーブエディタパネルにより、3DCG ツールで作成したアニメーションカーブを編集したり、 CreativeStudio で新たに作成することができます。
カーブエディタパネルでは、時間軸を横軸、変化の量を縦軸で表します。
キーとキーの間は自動的に補間される為、簡単にアニメーションを編集することができます。
以下の図は、CreativeStudio のカーブエディタパネルにおいて、
キーを 0 , 20 , 60 , 80 フレームに指定した場合を例として、説明したものです。
アニメーションカーブで扱う時間の単位はフレームです。キーを指定したフレームのことをキーフレームと呼びます。
アニメーションカーブのベイクは、3DCGツールで作成されたアニメーションをゲーム用のデータとして出力するさいに行われる、最適化の処理のことです。
アニメーションカーブをエルミート方式で作成したときなど、キーとキーの間の補間の計算には負荷がかかりますが、ベイクすることで、計算負荷をおさえることができます。
アルファ値とは、フラグメントに格納された、透過度を表す情報のことです。
完全に透明 0 から完全に不透明 1 までの値です。
アルファテストとは、フラグメントのアルファ値とアルファテスト用参照値を比較し、判定した結果で使用するフラグメントを決める処理のことです。
判定した結果条件を満たさないとき、そのフラグメントを描画の対象からとり除きます。
判定した結果条件を満たし、使用が決まったフラグメントの状態を通過したと表現します。
通過したフラグメントはステンシルテストの処理へと渡されます。
テクスチャ画像等のアルファ値を用いた半透明表現等に使用されます。
アンチエイリアスとは、ポリゴンを描画するさい、輪郭をなめらかにする手法です。
フレームバッファの描画倍率をディスプレイバッファより上げて、フレームバッファからディスプレイバッファに転送するさいに画像を縮小することでアンチエイリアスを適用できます。
私たちの環境を飛び交う光は、それぞれがある物質の表面にあたると、その物質の色以外の光は吸収され、吸収されなかった色の光のみ反射し、その光の色で次のにぶつかる物質を照らします。
たとえば、赤い物体に反射した光は、赤色の光となり次の反射で当たる物体を赤く照らします。
環境内を飛び交うすべての光が行うため、私たちの環境は複雑に全体の色合いや、明るさを変化させていきます。
これをCGの世界では相互反射と呼び、相互反射により表現されるシーン全体の光を環境光と呼びます。
光源のない陰となる場所が淡い光で照らされているのも相互反射によるものです。
CGの世界における相互反射の計算は非常に重いため、多くのDCCツール同様、CreativeStudioでも光の反射計算は 1 回までになっています。
よってシーン内には相互反射によって定義づけられる環境光というものがありません。そうなるとライトの当たらない陰になるところは黒く落ち込んでしまいます。
「アンビエント」はこれを避けるために、シーン内で光の当たらない黒く落ち込んでいる場所に底上げ用に色を置くことです。
もちろん、「アンビエント」によりシーン全体の色味も明るくなります。よって「アンビエント」も環境光の 1 種となります。
ウィンドウ座標系とは、カメラによって見える範囲を画面上に再現するさいに使用する座標系のことです。X 座標は横方向に、 Y 座標は上方向に、 Y 座標は縦方向に、値が 0 ~ 1 の範囲である。また、 Z 座標はデプス値を扱うさいに使用されます。
以下の図は、ウィンドウ座標系の座標空間をイメージしたものです。
エミッタとは、パーティクルを生み出す発生源のことでパーティクルを生成して放出します。
パーティクルエミッタパネルで作成することができ、
形状やサイズ、方向、位置を設定できます。
エミッタの形状やサイズ、方向、位置はパーティクルの放出時のみ影響します。
エミッタの時間とは、エミッタが生成されてからの時間軸です。
エミッタが放出するパーティクルのアニメーションには影響を与えません。
オペランドとは、入力ソースの RGBA 各チャンネルの中から混ぜ合わせの対象となる成分を指定するテクスチャコンバイナの機能です。デフォルト設定ではカラー側に RGB 、アルファ側に A が適用されます。
階層構造とは、ある階層に属する 1 つのモデルから、下位階層に位置する複数のモデルが枝分かれした状態で配置されている構造のことです。
階層構造化より、トランスフォーム(スケール、回転、移動)の値を上位階層から下位階層へ向けて継承させることができます。
書き込みテストとは、生成されたフラグメントの情報を参照値として、実際にフレームバッファへ書き込むかどうかの判定を、フラグメントごとに行う処理のことです。 CreativeStudio において判定基準を指定することで、条件に満たない不要なフラグメントは描画の対象からとり除かれます。
以下の表は、ブレンダーによる、ブレンディング処理により、比較できる条件をまとめています。
| 条件の種類 | 説明 |
|---|---|
| アルファテスト | フラグメントのアルファ値とアルファテスト用にここで設定する値を比較します。 |
| ステンシルテスト | フラグメントのステンシルテスト用にここで設定する値と書き込み先ステンシルバッファの値を比較します。 比較結果に応じて書き込み先の値を上書きします。 |
| デプステスト | フラグメント単位のカメラからの奥行き情報デプス値と書き込み先デプスバッファ上の値を比較します。 判定により、使用が決まったフラグメントのデプス値で書き込み先を上書きします。 |
書き込みテストは、アルファテスト → デプステスト → ステンシルテストの順番で処理されます。
カメラキューブ座標とは、ポリゴンモデルの法線情報とカメラ座標系をもとに、テクセル処理で生成されるテクスチャ座標のことです。
このマッピング方法では、ポリゴンモデルの周囲 6 方向分の画像情報を持つ、 1 枚のテクスチャ画像を参照することで、視点の位置が変化したときにも周囲の風景を映りこませる表現ができます。
カメラ座標系とは、カメラの位置を原点とした座標系のことです。カメラに対して X 座標は右方向に、 Y 座標は上方向に、 Z 座標は注視点の反対方向に値が増えていきます。
以下の図は、カメラ座標系の座標軸をイメージしたものです。
CreativeStudio で扱えるキーフレーム形式は以下の 4 つになります。
コンスタント形式とは、キーに値をひとつ保持するだけの形式です。特別な計算処理はありません。
エルミート形式とは、フレームと値とスロープをひと組とするキー情報を保持します。
あるフレームの値は、そのフレームの左右に位置する 2 つのキーから、エルミート計算式により補間された結果を参照します。
リニア形式とは、フレームと値をひと組とするキー情報を保持します。
あるフレームの値は、そのフレームの左右に位置する2つのキーから線形補間された結果を参照します。
ステップ形式とは、フレームと値をひと組とするキー情報を保持します。
あるフレームの値は、直前のフレームに位置する値を参照します。
グラフィックスとは、 3D グラフィックスツールから出力したデータを CreativeStudio であつかうさいの機能全般のことです。パーティクルエフェクトの機能と区別するときに使用する表現です。
GPU ( グラフィックス プロセッシング ユニット ) とは、画面への描画を処理する装置です。GPU から発行された画面描画に関する命令に従い処理します。
クリッピングとは、クリップ座標系で、カメラの見える範囲 ( クリッピングボリュームと呼びます ) を決めた後、範囲をまたぐポリゴンについて行われる、ポリゴンを切り取る処理のことです。透視射影カメラ、正射影カメラの両方で設定します。
クリップ座標系とは、カメラから見える範囲外のポリゴンを描画の対象からとり除く(クリッピングする)さいに使用する座標系のことです。
「 カメラから見える範囲 」とは、 最前面 ( Near クリップ面 ) と最後面 ( Far クリップ面 )、左右クリップ面、上下クリップ面の 6 つのクリップ面で囲まれた座標空間で定義されます。 X , Y , Z の他に行列計算で使用する W という座標があり、座標変換の計算に使用されます。
以下の図は、クリップ座標系の座標空間をイメージしたものです。
コンスタントカラーとは、テクスチャコンバイナのコンバイナの計算式で使用できる、固定のカラーとアルファです。コンスタント 0 からコンスタント 5 の 6 つまで設定する事ができ、テクスチャコンバイナ各段に 1 つを選んで入力ソースとして使用出来ます。また、アニメーションカーブにより、アニメーションさせることが出来ます。
ブレンド処理のブレンドカラーとは設定箇所が異なります。
テクスチャコンバイナの計算式とは、入力ソースのオペランド設定により決まったカラーとアルファの成分を混ぜ合わせる為に使用する計算式です。カラーとアルファそれぞれに 10 種類の計算式から選択することができます。
参照テーブルとは、入力と出力を設定した曲線です。256 段階の入力値に対する出力値をあらかじめ設定しておき、ライティングやフォグの計算に使用します。
以下の図は、参照テーブルのしくみについて説明したものです。
定義された ポリゴンモデルや光源の情報をもとに、見え方を計算するプログラムがシェーダーです。
シェーダーの処理内容がプログラム可能なものをプログラムシェーダーと言います。
シェイプとは、 CreativeStudio で形状をプレビュー可能なひとまとまりのポリゴンのことです。
1 つのシェイプに対して 1 つのマテリアルを設定することができます。
物体を構成するポリゴンの座標を描画する際に変換する処理のことです。
ジオメトリシェーダーとは、頂点処理の結果を再構築したり、新たにシェイプを生成することができる処理のことです。 CreativeStudio のパーティクル形状を構成する頂点属性は、ジオメトリシェーダーによって、生成されます。
射影とは、座標系の扱いが異なるカメラの見え方のことです。
透視射影カメラ ( Persp ) と正射影カメラ ( Ortho ) の 2 種類があり、それぞれ設定できる項目が異なります。
初速とは、パーティクルがエミッタから生まれる瞬間に継承される速度です。重力等外力の影響がなければ、パーティクルはこの初速を維持して移動します。
ステンシルテストとは、ステンシル用参照値とステンシルバッファの値を比較し、判定した結果で使用するフラグメントを決める処理のことです。
判定した結果条件を満たさないとき、そのフラグメントを描画の対象からとり除きます。
判定した結果条件を満たし、使用が決まったフラグメントの状態を通過したと表現します。
通過したフラグメントはデプステストの処理へ渡されます。
また、通過したフラグメントの値でステンシルバッファを更新することができます。
ステンシルテストは主に描画する領域を限定するマスク処理に使用されます。
ステンシルテストの比較関数とは、ステンシルバッファの値と参照値を比較する為に使用する計算式です。
CreativeStudio では、 8 種類の比較関数から選択することができます。
ステンシルテストの参照値とは、ステンシルバッファの値と比較するために CreativeStudio で設定することができる値のことです。
ステンシルバッファとは、フラグメントに格納された描画する領域を限定するマスク情報を保持できる記憶領域のことです。
3D グラフィックスツールとは、デザイナーが、テクスチャ画像以外の CreativeStudio用素材を作る為に使用するアプリケーションソフトのことです。
作成したデータは、専用のプラグインツールにより、CreativeStudioで使用可能なデータに変換することができます。
スロープとは、キーフレームの左右に 2 つあり、キーの傾きを決める情報です。
キーとキーの補間度合い ( カーブの形状 ) を調整し、なめらかなアニメーションを作成することができます。
スロープの入力値は、横軸方向の長さ 1 に対して縦軸方向の長さを指定します。これをタンジェント値と呼びます。
正射影カメラとは、カメラの画角によるパースの影響や奥行きの情報に依存しないカメラです。オルソー ( Ortho ) カメラとも呼びます。透視射影カメラ同様ウィンドウ座標系への変換が行われますが、横方向と高さ方向の値がそのまま使用されます。
セパレートブレンド処理とは、書き込みテストの判定により、使用が決まったフラグメントのカラーやアルファ ( これをソースカラー、ソースアルファと呼びます ) と書き込み先のフレームバッファ上で同じ位置に存在するカラーやアルファ ( これをデスティネーションカラー、デスティネーションアルファと呼びます ) に対して行う処理のことです。ソースとデスティネーションの各色成分とアルファ値に対して係数を乗算 ( スケール ) し、ブレンディング方程式で混ぜ合わせた結果をフレームバッファへ書き戻します。
CreativeStudio でのソースとは、基となる素材として広い意味で使用されています。
テクスチャのタイリングとは、テクスチャ座標系において、テクスチャの U 、 V をスケール、回転、移動させたときの画像端の処理のことです。
CreativeStudio には 4 種類のタイリング方法が用意されています。
タイリング方法はテクスチャの横方向、縦方向で個別に指定することができます。
W バッファとは、ラスタライズ処理において、クリップ座標系で用いられる W の値を格納する為の記憶領域のことです。
W スケールの値に 0.0 以外を指定することで、Wバッファを使用したデプステストが可能になります。
以下は、Wバッファを使用したときのウィンドウ座標系のデプス値を求める式です。
ウィンドウ座標系のデプス値 = - ( クリップ座標系の Z 値 ÷ Far クリップで指定した値 )
以下の図は、透視投影変換前のフラグメントのデプス値とデプスバッファのデプス値の関係について、Wバッファ使用前と後の結果をあらわしています。
チャイルドパーティクルとは、パーティクルを発生源として、呼び出すことができるパーティクルセットのことです。
発生源となるパーティクルからチャイルドパーティクルへ、サイズや速度等の値を伝達することができます。 ( 現在は実装されていません )
CPUとは、ポリゴンモデルやパーティクルを扱うさいに計算が必要な部分を処理する装置です。GPU に対して画面描画に関する命令を発行します。CTR は 2 つのCPUから構成され、システムとゲームアプリケーションで 1 つずつ使用します。
モデルやテクスチャ、アニメーションデータなどを格納するテキスト形式データファイルです。
XML形式を採用しています。
3DCG ツールから NintendoWare が提供するプラグインを使って出力できます。
中間ファイルの種類は調整中ですので、増減する可能性があります。
現在、CreativeStudio で使用される中間ファイルの種類は以下になります。
| 拡張子 | 内容 |
|---|---|
| .cmdl | ポリゴン、マテリアルを含むモデル情報を格納します。 |
| .ctex | テクスチャのイメージ情報を格納します。 |
| .cmata | マテリアルアニメーション情報を格納します。 |
| .cptl | パーティクルとマテリアルの情報を格納します。 |
| .cskla | スケルタルアニメーションの情報を格納します。 |
| .csdr | ユーザーシェーダー ( プログラマブル頂点シェーダー ) の情報を格納します。 |
| .clgt | ライトの情報を格納します。 |
| .ccam | カメラの情報を格納します。 |
| .cenv | シーン環境の情報を格納します。 |
| .clts | 参照テーブルの情報を格納します。 |
| .cact | パーティクル連携の情報を格納します。 |
| .cres | ファイルを統合して保存を選択した際に、読み込んでいるすべての中間ファイル情報を格納します。 |
頂点処理とは、頂点バッファからの情報、頂点属性に対して頂点単位でライティングや陰影づけを行う処理のことです。
頂点シェーダーとも呼びます。
頂点属性とは、頂点ごとに扱えるデータの種類のことです。頂点属性により、ポリゴンモデルが構成されています。
以下の表は、モデルの形状を構成する頂点属性についてまとめたものです。
| 頂点属性の種類 | 説明 |
|---|---|
| 頂点座標 | ポリゴン面を構成する各頂点の位置をあらわす座標情報です。 3 つ以上の頂点からポリゴン面を構成します。 |
| 法線ベクトル | ポリゴン面を構成する各頂点の方向をあらわす情報です。ライティングによる陰影処理に使用できます。 |
| テクスチャ座標 | ポリゴン面を構成する各頂点とテクスチャ画像の位置をあわせる為に使用する座標情報です。 CreativeStudio では、テクスチャ座標を 3 つまで使用できます。 |
| 頂点カラー | 頂点の色をあらわす情報です。 3D グラフィックスツールで直接色を指定したり、ライティングの結果の色を格納することができます。 |
頂点バッファとは、ポリゴンモデルに含まれる頂点属性の情報を格納する領域です。
頂点シェーダーやジオメトリシェーダーによって使用されます。
ポリゴンモデルは、Maya や SoftImage といった 3D グラフィックスツールで作成します。
ディスプレイバッファとは、フレームバッファから出力された画像が、実際に画面へ表示される絵として変換されたさいにその結果を置く記憶領域のことです。
VRAM とデバイスメモリに確保することができます。
テクスチャとは、物体の表面の質感を表現するために貼り付ける画像です。
テクスチャを物体表面に貼り付けることをテクスチャマッピングと呼びます。
テクスチャコンバイナとは、頂点シェーダー / フラグメントライティング / テクセル処理の結果を入力値として混ぜ合わせを行い、最終的なカラーとアルファを出力するフラグメントシェーダーの処理のことです。テクスチャコンバイナで使用する入力値のことを入力ソースと呼びます。
以下の図は、フラグメントライティングの結果 / テクスチャカラー / 頂点カラー / コンスタントカラーを入力ソースとし、テクスチャコンバイナで混ぜ合わせた結果をブレンディングの処理へ渡すまでの流れをイメージしたものです。
テクスチャコンバイナの計算式とは、入力ソースのオペランド設定により決まったカラーとアルファの成分を混ぜ合わせる為に使用する計算式です。カラーとアルファそれぞれに 10 種類の計算式から選択することができます。
テクスチャコンバイナの段数とは、入力ソースの混ぜ合わせ処理を行う計算処理の回数のことで、常に 6 段まで使用されています。
テクスチャコンバイナのバッファとは、テクスチャコンバイナの各段から出力された値を一時的に格納する記憶領域のことです。バッファを使用した段から出力された値は、それより後の段において入力ソースとして使用することができます。
テクスチャコンバイナの最終段ではバッファを使用する事ができません。
テクスチャ座標とは、テクスチャ画像をポリゴンモデルに貼りつける ( テクスチャマッピングと呼びます ) さいの座標系のことです。
テクスチャ座標は、基本的にテクスチャ画像の左下を原点としたとき、右方向が U 座標の正方向、上方向が V 座標の正方向となります。
テクスチャは、そのサイズに関係なく、U 方向、 V 方向とも 0.0 ~ 1.0 の範囲に収まるように貼り付けられます。
以下の図は、テクスチャ画像の左下を原点とした、テクスチャの座標系について説明したものです。
テクスチャフィルタとは、テクスチャが貼られたポリゴンモデルが、視点から遠かったり近かったり,あるいは傾いていたりするさい、テクスチャの見え方を決める処理です。
テクスチャ画像が、画面に対して拡大表示される場合と、縮小表示される場合の 2種類のテクスチャフィルタを指定できます。
以下の表は、 CreativeStudio で選択できるフィルタリング方法です。
| フィルタリング方法 | 説明 |
|---|---|
| ポイントサンプリング ( ニア ) |
ピクセルの色を決める際に、対応するテクセルを厳密に参照します。 1 つ 1 つのテクセルをくっきりと表示します。 |
| バイリニアフィルタリング ( リニア ) |
ピクセルの色を決める際に、隣接するテクセルカラーを補間します。 テクスチャ画像を滑らかに表示します。 |
テクスチャ画像が、画面に対して縮小表示され、かつミップマップを使用する場合は、ミップマップレベル間においてもテクスチャフィルタを指定できます。
以下の表は、ミップマップを使用するさいに CreativeStudio で選択できるフィルタリング方法です。
| フィルタリング方法 | 説明 |
|---|---|
| ニアレスト ミップマップ ニアレスト | テクスチャ画像内でポイントサンプリングを行い、ミップマップレベル間では補間されません。 |
| ニアレスト ミップマップ リニア | テクスチャ画像でポイントサンプリングを行い、ミップマップレベル間で補間されます。 |
| リニア ミップマップ ニアレスト | テクスチャ画像でバイリニアフィルタを行い、ミップマップレベル間では補間されません。 |
| リニア ミップマップ リニア | テクスチャ画像でバイリニアフィルタを行い、ミップマップレベル間で補間されます。 |
テクスチャメモリとは、ポリゴンモデルに貼る(マッピングする)画像データやフラグメントシェーダーで使用する参照テーブルのデータが保持される記憶領域です。
テクセルとは、テクスチャ画像を構成する最小単位となる点ピクセルに対して色以外の意味を持たせるときに用いる用語です。
CreativeStudio においては、テクセル処理でテクスチャ座標に対応させたとき等が該当します。テクセルは Texture pixel の略語です。
テクセル処理とは、テクスチャメモリから入力された画像に対して、頂点シェーダーから入力されたテクスチャ座標に対応させる処理のことです。
テクスチャ画像をなめらかに見せる補間処理もここで行われます。
また、テクスチャを自動生成する仕組みプロシージャルテクスチャはここで生成されます。
フラグメントオペレーションの設定後、最終的にカラーが書き込まれる出力先 ( バッファ ) のことです。
以下の3つがデスティネーションに書き込まれます。
| 名称 | 内容 |
|---|---|
| デスティネーションカラー | デスティネーションに描きこまれているアルファ値を含む色のことです。 |
| デスティネーションRGB | デスティネーションに描きこまれているアルファ値を含まない色のことです。 |
| デスティネーションアルファ | デスティネーションに描きこまれているアルファ値のことです。 |
デプス値とは、デプスバッファのフラグメントに格納された、カメラからの奥行き情報のことです。深度情報とも呼びます。
あるフラグメントが視点から近いときの値を小さいと呼び、遠いときの値を大きいと呼びます。
デプステストとは、フラグメントのデプス値とデプスバッファのデプス値を比較し、判定した結果で使用するフラグメントを決める処理のことです。
判定した結果条件を満たさないとき、そのフラグメントを描画の対象からとり除きます。
判定した結果条件を満たし、使用が決まったフラグメントの状態を通過したと表現します。
通過したフラグメントはブレンダの処理を経てフレームバッファへ書き込まれます。
また、デプスマスクを有効にすることにより、通過したフラグメントのデプス値でデプスバッファを更新することができます。
通常、視点から見えない隠れたポリゴン面を処理対象からとり除く陰面除去に使用されます。
デプステストの比較関数とは、フラグメントのデプス値とデプスバッファの値を比較する為に使用する計算式です。
CreativeStudio では、 8 種類の比較関数から選択することができます。
デプスバッファとは、デプス値を保持できる記憶領域のことです。
透視射影カメラとは、カメラの画角によりパースがかかるカメラです。透視投影変換によりカメラに対して手前のものは大きく、奥のものは小さく見えます。
透視投影変換とは、トライアングルセットアップの処理において、クリップ座標系で与えられた頂点情報をもとに、フラグメント単位の値に変換するラスタライズ処理のことです。画面上に表示するさい、横方向の値と高さ方向の値を奥行き方向で割り算した値が使用される為、手前のポリゴンモデルは大きく、奥のものは小さく見える様に座標変換されます。ただしこの場合、フラグメント単位では、手前と奥でデプス値が一律にならないことから、ポリゴン面がゆがんで見えるときがあります。
以下の図は、透視投影変換をイメージしたものです。
トライアングルセットアップとは 、ポリゴンの組み立てと最適なデータに変換される処理のことです。また、クリッピングの処理により、カメラの見える範囲で描画対象となるポリゴンを決めることで、余分な描画範囲を削ることができます。
2 のべき乗とは、 2 を繰り返し 2 倍してできる数です。
テクスチャの最小サイズ 8 ~ 最大サイズ 1024 の範囲では、8 、16 、32 、64 、128 、256 、512 、1024 の 8 種類です。
パーティクルとは、複数のシェイプを生成し、形状や色、動きをまとめて制御させることができるしくみです。ゲーム中では、火や水等の効果に使用されます。
パーティクルエフェクトとは、パーティクルのしくみを利用した画面効果を作成するための機能です。
テクスチャ画像以外、すべて CreativeStudio で作成します。
パーティクルエフェクトは、エミッタ、モデル、パーティクルセットの 3 つのコンテンツから構成されています。
CreativeStudio で設定できるパーティクル形状は以下の 4 種類になります。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| スクリーン平行ビルボード | Z軸がカメラのレンズ軸と平行になるように回転して表示されます。 画角の端にあるパーティクルはパースがかかります。 |
| ワールド指向ビルボード | Z軸がカメラのレンズ軸と平行になるように回転して表示されます。 画角の端にあるパーティクルはパースがかかります。 |
| Y 軸ビルボード | Z軸がカメラのレンズ軸と平行になるようにY軸のみ回転して表示されます。 画角の端にあるパーティクルにはパースがかかります。 |
| ポリゴン板 ( X Y ) | 矩形のポリゴンモデルです。 |
パーティクル寿命とは、エミッタからパーティクルが放出されて消滅するまでの時間軸です。
パーティクル個々にアニメーションをさせることができます。
パーティクルセットとは、1 シェイプに対するパーティクルの集まりです。
パーティクルの放出時間とは、エミッタがパーティクルを放出する時間です。
バッファとは、各処理の間で情報をやりとりするさい、その情報をメモリに対して一時的に格納することができる記憶領域のことです。
様々な情報をその種類ごとにバッファを分けて扱う為、バッファには扱う情報の名前が付きます。
ビット単位とは、扱うデータの最小単位のことです。
VRAMとは、グラフィックスに特化した記憶装置のことです。GPU によって使用することが出来ます。
VRAM はメインメモリに比べて高速に動作するため、頻繁に使用する頂点データやテクスチャデータを配置するのに適しています。
フォグとは、霧などの大気効果を表現する為に使用されます。画面からみて、フラグメント単位にどの程度奥にあるかの情報 ( デプス値 ) をもとに、距離に応じて物体のカラーを変えます。
距離の減衰度合いに、参照テーブルが使用できます。
フラグメントとは、頂点バッファからの情報が、頂点シェーダーやジオメトリシェーダーによって、3次元座標系で計算され、画面上の座標系に置き換えられることで画素単位にあつかえるようになった情報のことです。
フラグメントライティングとは、頂点処理から出力された情報に対して、フラグメント単位で陰影付けを行う処理のことです。参照テーブルを使用することでより複雑なライティング表現ができます。
以下の図は、法線ベクトルを補間した頂点シェーダーからの入力値に対し、フラグメント単位に陰影をつけたイメージです。ライティング結果のクオリティはポリゴン密度の影響を受けません。
フレーム数指定ループとは、カーブエディタパネルで作成したアニメーションを、指定したフレームに合わせてループアニメーションさせる再生オプションです。
設定する項目には 1 周期のフレーム数とランダムオフセットがあります。
フレームレートとは、1 秒間に画面を更新する度合いのことです。
FPS ( Frames Per Second )と略されます。
フレームバッファとは、フラグメントシェーダーから出力されたデータを一時的に保存しておく記憶領域です。
ブレンダーによるフラグメントごとの処理を終えたフラグメントの値はここに保持されます。
以下の表は、フレームバッファを構成する3つの記憶領域バッファについてまとめています。
| バッファの種類 | 用途 |
|---|---|
| カラーバッファ | カラーや、アルファを持つフラグメント値を描画します。 |
| ステンシルバッファ | 描画する領域を限定する情報を保持します。ステンシルテストに使用します。 |
| デプスバッファ | カメラからの奥行き情報を保持します。デプステストに使用します。 |
フレームバッファへの書き込みとは、書き込みテストの判定により、使用が決まったフラグメントとフレームバッファ上で同じ位置に存在するフラグメントの情報とを混ぜ合わせ、フレームバッファへ書き戻すフラグメントシェーダーの処理のことです。
以下の表は、フレームバッファへ書き込む時の混ぜ合わせ方法をまとめています。
| 混ぜ合わせの種類 | 説明 |
|---|---|
| ブレンド処理 | 新しく書き込むフラグメントのカラーと書き込み先のフレームバッファのカラーに対して、ここで設定する値を乗算して、ブレンド式で混ぜ合わせ、フレームバッファに書き込みます。 |
| 論理演算 | 新しく書き込むフラグメントのカラーと書き込み先のフレームバッファのカラーに対して論理演算を行いフレームバッファに書き込みます。 |
振れ幅 ( % ) とは、パーティクル発生時の基準値にたいして、ランダムな値を入れる機能です。
基準値 ± ( 乱数 × 基準値 )
マテリアルカラーやライティングによって計算されたカラーの結果と、出力バッファのピクセルカラーをアルファ値で合成するための仕組みです。
ブレンドカラーとは、ソース係数とデスティネーション係数で使用できる固定のカラーとアルファです。
テクスチャコンバイナのコンスタントカラーとは設定箇所が異なります。
ブレンド処理とは、書き込みテストの判定により、使用が決まったフラグメントのカラーやアルファ ( これをソースカラー、ソースアルファと呼びます ) と書き込み先のフレームバッファ上で同じ位置に存在するカラーやアルファ ( これをデスティネーションカラー、デスティネーションアルファと呼びます ) に対して行う処理のことです。ソースとデスティネーションに対して係数を乗算 ( スケール ) し、ブレンディング方程式で混ぜ合わせた結果をフレームバッファへ書き戻します。
ブレンド元係数とは、ソースカラーやソースアルファに対して乗算する係数のことです。その結果はソースの要素として使用されます。
ブレンド先係数とはデスティネーションカラーやデスティネーションアルファに対して乗算する係数のことです。その結果はデスティネーションの要素として使用されます。
CreativeStudio において、係数はカラーとアルファでそれぞれ個別に設定できます。
プロシージャルテクスチャとは、計算によって生成されるテクスチャのことを言います。
従来のビットマップで描いたテクスチャと違い、マテリアルに設けられたパラメータを変更して新しいマテリアルを作成することもできます。
プロシージャルテクスチャは、レンダリング時に初めて計算され生成されますのでメモリの消費を抑えることができます。
ベクトルとは、大きさと方向の情報を持ち、矢印の長さと向きで表されます。 CreativeStudio では、ライト計算やパーティクルの速度の制御等さまざまな場面で使用されています。テクスチャ画像の色成分をベクトル XYZ の値に変換して使うこともできます。
前の値に上書きとは、直前のフレームの値を指定した値で上書きするアニメーションの方法です。アニメーションカーブでアニメーションを制御しやすい為、便利です。
前の値に加算とは、直前のフレームの値に対して毎フレーム値を加算していくアニメーションの方法です。等速なアニメーションを作成したいときに使用します。
マルチ UV とは、1 つのオブジェクトに対して複数のテクスチャ UV 座標を割り当てることです。
ミップマップとは、オリジナルのテクスチャより解像度の低いテクスチャを用意しておき、距離に応じて使用するテクスチャを変える機能です。テクスチャが拡大または縮小して表示されるとき、画面に映る面積によって、最適な解像度のテクスチャを自動で適用します。
ミップマップを使用するには、あらかじめ異なる解像度の絵をまとめた 1 枚のテクスチャを用意する必要があります。
ミップマップに使用するテクスチャ画像は、解像度の段階をミップマップレベルと呼びます。
以下の図は、ミップマップ用テクスチャ画像をチェス板に適用した例です。
ミップマップのLODバイアスとは、ミップマップのLODが、期待した解像度と異なるレベルを参照したとき、ミップマップの LOD レベルをずらすことで、適用されるミップマップレベルを調節する機能です。
ミップマップのLODレベルとは、ミップマップ処理により、
ミップマップ用テクスチャにたいして、適用されるミップマップレベルのことです。
メインメモリとは、グラフィックスに関係するデータを配置できる記憶装置のことです。また、ゲームの進行データを配置することもできます。CPU と GPU の両方で使用することが出来ます。
モアレ(干渉縞)とは、規則的なパターンを縮小したときに発生する縞模様のことです。
実際に画面に映る面積より大きな解像度のテクスチャを使用したときに、画面の最小単位 1 ピクセルに収まらないことによりモアレが発生し、ちらついて見えます。
モデル座標系とは、ワールド座標空間に配置されるポリゴンモデルのある一点を原点とする座標系です。
ライフフィットとは、カーブエディタパネルで作成したアニメーションをパーティクル寿命に対して自動で連動させる再生オプションです。
ラスタライズ処理とは、頂点で構成されたポリゴンを、フラグメント単位であつかえるピクセルへと変換する処理のことです。 このフラグメント情報は、フラグメントシェーダーの処理へと渡されます。
ランダムとは、パラメータに対して乱数をかけることで、常に一定の結果にならない様にする機能のことです。
ランダムテーブルとはアニメーションのフレームからランダムに、パーティクル放出時の値を取得する再生オプションです。
ループアニメーションとは、開始フレームと終了フレームで、状態が同じアニメーションです。
繰り返しアニメーションさせることを想定したアニメーションカーブを作成します。
ローカル座標系とは、ポリゴンモデルの中心や頂点を原点 ( 0 , 0 , 0 ) とする座標系です。
論理演算とは、書き込みテストの判定により、使用が決まったフラグメントのカラー ( これをソースカラーと呼びます ) と書き込み先のフレームバッファ上で同じ位置に存在するカラー ( これをデスティネーションカラーと呼びます ) に対して行う処理のことです。
ソースカラーとデスティネーションカラーに対して 1( 真 )か 0( 偽 )かの 2 通りの入力値に対して 1 つの値を出力する計算方法論理演算を行い、その結果をフレームバッファへ書き戻します。
ワールド座標系とは、 X , Y の 2 次元座標に、奥行きを表す Z 座標が加わった座標系です。 X , Y , Z の座標がそれぞれ ( 0 , 0 , 0 ) の場所を原点と呼び、 X 座標は右方向に、 Y 座標は上方向に、 Z 座標は手前方向に向かって値が増えます。
以下の図は、ワールド座標空間に内に配置されるモデル座標系をイメージしたものです。

NintendoWare for CTR CreativeStudio の略称で、NintendoWare for CTR に提供されているグラフィックス開発ツールのことです。
NintendoWare for CTR の略称で、CTR 用の NintendoWare であり、CTR 用ゲームソフトの開発に使用することができるツールとライブラリの総称です。