CreativeStudio では、読み込んだテクスチャの合成やマルチ UV を使用したテクスチャの編集ができます。
ここでは CreativeStudio に 2 枚のテクスチャを読み込み、合成 ( 加算 ) してサンプルモデルに貼り付ける手順を説明します。
CreativeStudio のメニュー [作成]→[サンプル]→[キューブモデル] を選択し、サンプルモデルを作成します。
CreativeStudio のメニュー [ファイル]→[開く]→[中間ファイル] から以下の場所にあるテクスチャ中間ファイルを読み込みます。
" %NW4C_ROOT%/SampleData/Graphics/Intermediate/ManualResource/TextureCombinerSample/ "
| 中間ファイル名 | イメージ | 内容 |
|---|---|---|
| ForegroundBlack.ctex | ![]() |
背景が黒の「チェスの駒」テクスチャです。 |
| Background.ctex | ![]() |
花畑のテクスチャです。 |
補足:
テクスチャの中間ファイル( .ctex )は、 NintendoWare が提供するプラグインをインストールした DCC ツールで作成します。
読み込んだテクスチャをマテリアルに追加します。
コンテンツパネルに表示されているマテリアルを選択してマテリアルパネルを開きます。
マテリアルパネルのテクスチャタブを選択して、テクスチャ一覧の「追加」ボタンを押すとテクスチャ 1 のタブが追加されます。
テクスチャタブのイメージにあるプルダウンメニューを開くと、CreativeStudio に読み込まれているテクスチャが表示されます。
追加したいテクスチャを選択します。
今回は以下のテクスチャを選択します。
テクスチャ 0 タブ : foreground_black
テクスチャ 1 タブ : background
テクスチャを選択すると、追加されたテクスチャイメージと情報が表示されます。
上記設定を行うことで、マテリアルに追加したテクスチャが使用できます。
追加したテクスチャタブを削除する場合は「削除」ボタンを押します。
マテリアルで使用しているテクスチャを、別のテクスチャに変更する方法を説明します。
マテリアルパネルで、変更したいテクスチャのタブを選択します。
イメージプルダウンメニューを開き変更するテクスチャを選択します。
イメージが選択したテクスチャに変更されます。
この状態で、テクスチャの変更は完了しています。
プレビュー画面で、選択したテクスチャに変更されたのが確認できます。
マテリアルパネルのフラグメントタブを使用して、追加した 2 枚のテクスチャを加算します。
テクスチャコンバイナの詳細については、こちらを参照してください。
ここでは、コンバイナ 0 のカラーに以下の設定をします。
| 設定項目 | 設定 | 内容 |
|---|---|---|
| 計算式 | A + B | 設定するソースを計算式にあてはめて処理を行います。 |
| A : ソース 0 | テクスチャ 0 | 計算式で使用する A の要素をプルダウンメニューから設定します。 |
| B : ソース 1 | テクスチャ 1 | 計算式で使用する B の要素をプルダウンメニューから設定します。 |
| C : ソース 2 | 今回は使用しません。 | 計算式で使用する C の要素をプルダウンメニューから設定します。 |
上記設定を行うと、プレビューでサンプルモデルに 2枚のテクスチャが加算されて表示されます。
マルチ UV とは、1つのポリゴンモデルに対して複数のテクスチャ UV 座標を割り当てることです。
注意:
マルチ UV 自体は CreativeStudio 上で作成することはできません。
ここでは例として「Maya でマルチ UV を設定したサイコロ」を CreativeStudio に読み込み編集する方法を説明します。
3DCG ツールでのマルチ UV の設定方法は、ここでは割愛させて頂きます。
図 1 Maya 上でマルチUV を使用して作成したサイコロ
( 以下の画像は Maya 上のプレビューです )
マルチ UV として使用したテクスチャは「サイコロの数字」と「面の陰影テクスチャ」の 2 枚になります。
図 2 サイコロの数字テクスチャ
図 3 面の陰影テクスチャ
上記のテクスチャサンプルは、現在用意されていません。
Maya プラグインを使用して作成したモデル ( サイコロ ) の中間ファイルをエクスポートします。
補足:
エクスポートについての詳細は、以下の場所に用意されている各 3DCG ツールのプラグインマニュアルを参照してください。
" %NW4C_ROOT%/documents/DccPlugin "
CreativeStudio のメニュー [ファイル]→[開く]→[中間ファイル] を選択して、Maya からエクスポートした ( サイコロ ) の中間ファイルを読み込みます。
中間ファイルを開くと関連付けされたテクスチャデータなど、自動的に読み込まれます。
補足:
中間ファイルを CreativeStudio にドラッグ & ドロップすることでも読み込むことができます。
マルチ UV を設定したモデルを CreativeStudio で読み込むと「UV セット」が「自動的に設定」されます。
UV セットの確認は、CreativeStudio のマテリアルパネルにある「テクスチャタブ」→「テクスチャコーディネータ」→「使用する UV セット」で確認できます。
サンプルには、「サイコロの数字 ( テクスチャ 0 ) 」と「面の陰影テクスチャ ( テクスチャ 1 ) 」の2 枚のテクスチャがあり UV セットが自動的に「0」と「1」に設定されます。
ここで設定される「UV セット」でそれぞれのテクスチャの制御ができます。
図 4 「2 つのテクスチャ」と UV セットの関係
ここでは、「サイコロの数字 ( テクスチャ 0 ) 」と「面の陰影テクスチャ ( テクスチャ 1 ) 」の 2 つのテクスチャをかけ合わせるだけの設定にします。
テクスチャコンバイナは「マテリアルパネル」→「フラグメント」の中にある設定項目です。
上記設定を行うと、3DCG ツールから読み込んだモデルにマルチ UV を使用した 2 枚のテクスチャが確認できます。
以下の画像は、CreativeStudio 上でコンバイナ設定を行った後のプレビュー画像です。
図 5 「2 つのテクスチャ」をコンバイナでかけ合わせたプレビュー
マルチ UV を使った表現としてそれぞれのテクスチャ UV にアニメーションをつけることができます。
ここでは、「面の陰影テクスチャ ( テクスチャ 1 ) 」にだけ「スケールのアニメーション」を作成します。
(1)CreativeStudio のコンテンツパネルで「マテリアル」を選択します。
(2)CreativeStudio のメニュー[ウィンドウ]→[カーブエディタ]を選択してカーブエディタパネルを開きます。
(3)カーブエディタパネルのグラフツリービューにある TextureCoordinators[1].Scale の三角マーカーを選択して開きます。
(4)「X」「Y」軸の設定ができますので以下のカーブを作成します。
X 軸 = 0 / Y 軸 = 1
X 軸 = 50 / Y 軸 = 2.5
X 軸 = 100 / Y 軸 = 1
(5)カーブを作成後、CreativeStudio のタイムラインパネルの再生ボタンを押すと「面の陰影テクスチャ ( テクスチャ 1 ) 」がスケールアニメーションします。
「サイコロの数字 ( テクスチャ 0 ) 」はアニメーションせずにそのままになります。
図 6 面の陰影テクスチャにアニメーションを設定
マルチ UV を使用することで、上記のように 1つのモデルで 2 枚のテクスチャを使用し、テクスチャ毎にアニメーションさせるなどの表現が作成できます。