MaterialSSS は 肌の表現です。
肌の透明感の演出に NV を効果的に使用しています。
ここでは、マテリアルサンプル MaterialSSS の設定について説明します。
注意:
このサンプルを見るときはシーン内にフラグメントライトがあることを確認してください。
なければフラグメントライトを作成してください。
CreativeStudio のコンテンツパネルに表示されている sss_mat をクリックしてマテリアルパネルを開きます。
マテリアルパネルの「全般タブ」を確認します。
ライティングの設定が「フラグメントライティング」になっています。
これは MaterialSSS の参照テーブルがフラグメントライトで行われていることを意味します。
補足:
ライティングの設定は使用するライトに合わせて変更する必要があります。
マテリアルパネルの「カラータブ」を確認します。
MaterialSSS ではスペキュラー 0 にグレーを設定しています。
この設定は、参照テーブルの「分布 0」で設定している「スペキュラーの調整」のために設定しています。
マテリアルパネルの「フラグメントタブ」を確認します。
MaterialSSS のフラグメントシェーダーのレイヤーコンフィグは「コンフィグレーションタイプ 4」です。
この設定は、参照テーブルの 要素「反射 R」「反射 G」「反射 B」「分布 0」「分布 1」を有効にする設定です。
レイヤーコンフィグの詳細は、こちらを参照してください。
参照テーブルでは、「参照テーブルセット」と「参照テーブルで使用されている要素」を確認します。
参照テーブルセットに LookupTableSetContentCtr0 が選択されています。
補足:
参照テーブルセットは、作成した参照テーブルをまとめて管理しています。
CreativeStudio のコンテンツパネルに表示されている LookupTableSetContentCtr0 をクリックすると参照テーブルセットパネルが表示され、管理されている参照テーブルが確認できます。
次に参照テーブルの要素を確認します。
MaterialSSS では「反射 R」「反射 G」「反射 B」と「分布 0」「分布 1」が設定されています。
参照テーブル 「sss_reflectance_r」「sss_reflectance_g」「sss_reflectance_b」 は光の陰影に対する肌色の変化を表しています。
参照テーブル 「sss_distribution0」「sss_distribution1」は強い光の分布を調整しています。
次に入力角を確認します。
MaterialSSS では要素毎に以下の入力角を使用しています。
入力角 LN はディフューズ表現です。
モデルがライトに照らされる効果を表現します。
MaterialSSS では光の強く当たる所から、当たらない所に向け肌色を変化させます。
分布 0 はスペキュラー0 の色を NH の入力角で分布させます。
サンプルの平らなカーブを調整すると、肌の弱いスペキュラーが表現できます。
分布 1 はリフレクションファクターがチェックされている場合は、スペキュラー1 ではなく 反射 R 反射 G 反射 B の色分布を調整します。
NV はカメラ正面からモデルのふちに向かって光の流れを作ります。
テクスチャコンバイナを確認します。
MaterialSSS では「コンバイナ 0 カラー」を設定しています。
| 設定項目 | 設定 |
|---|---|
| 計算式 | A |
| A : ソース 0 | セカンダリカラー |
この設定は、セカンダリカラーをそのまま使うことを意味します。
補足:
ソース 1 と ソース 2 に頂点シェーダーの出力結果が入っていますが「計算式で使用されていません」ので、モデルに対して何も影響を与えません。
MaterialSSS で実際に使用されている参照テーブルをカーブエディタパネルで確認します。
CreativeStudio のコンテンツパネルにある LookupTableSetContentCtr0 を選択します。
上記状態で、メニュー [ウィンドウ]→[カーブエディタ] を選択してカーブエディタパネルを開きます。
カーブエディタパネルに表示されている「sss_reflectance_r / g / b」を選択してカーブを確認します。
陰影の変化に合わせた肌色の変化を表現しています。
カーブエディタパネルに表示されている「sss_distribution0」を選択してカーブを確認します。
肌の弱いスペキュラー表現をするためのカーブです。
カーブエディタパネルに表示されている「sss_distribution1」を選択してカーブを確認します。
視点から見た肌の透明感を「反射 R」「反射 G」「反射 B」を調整して表現しています。
ヒント:
このカーブは、ふちが暗くなるような表現を設定しています。半透明モデルは正面が透けて、ふちが透けないため結果中央が明るく見えます。
カーブをさらに調整してモデルのふちを明るくすると、半透明の肌のふちから光が漏れだすような表現ができます。